「奇術師」読了

本日は風強し。


クリストファー・プリースト「奇術師」完読しました。


半分過ぎたあたりからのグイグイ読まされる感はすごかったです。あれだけあちゃこちゃにちりばめられてきた謎がキレイに回収されていくカタルシス、確かに論理的解答ではありませんが、数々の伏線と、有無を言わせぬ力技で納得させる、と言うかよろこんで納得しましょう、と言わせる、なんと言うか圧倒的なおもしろさ、「姑獲鳥の夏」は納得いかなかった私ですが、この作品には参りました。何より読書の楽しみここにあり!と、思わせてくれる一冊でした。


しかし、読後冷静になって考えてみるとキャラクターに魅力があったか?と、問われると首を傾げざるを得ません。つまり、話のおもしろさだけでここまで読まされたのだから逆にすごいか、うーん、ああでもニコラ・テスラの変人ぶりは良かったです。


唯一の弊害は、読後しばらく他の本を手にする気がしなくなってしまったことです。


ではまた。