あけましておもしろ本

と、言うわけで2008年。今年もよろしくお願いします。


六とん3 (講談社ノベルス)

六とん3 (講談社ノベルス)

バカミスから心暖まるファンタジーまで、『六とん』シリーズ最新作。下品で収録が危ぶまれた『XXX殺人事件』や、タイムマシンで過去へ行き片思いの女性に告白する『秘めた想い』、運命の出逢いを描く『赤い糸』などドキドキのお話がいっぱい。〜裏表紙より〜


新年早々なんだそりゃ、と言う人もおりましょうが、私は大好きです、このシリーズ。
開店当初、面白いミステリは無いかい?と、言われてこのシリーズをお勧めしたお客さんがそれ以来二度と来なくなったり、ノベルズ版には文庫版にはあまりにもくだらなくて収録されなかった作品が載っていると聞いて苦労して手に入れたそれを読み、なるほど未収録なのを激しく納得したり、楽しい思い出は尽きませんが、「六とん」の新作発売と言うのはごくごく一部のミステリファンにとってはハリポタ以上にお待ちかねイベントなのです。
と、言いつつ発売されていたのを最近まで知りませんでしたが・・・、だってどこにも置いてないんだもん。


内容は、というと意外にも読めるものが多く逆にびっくりしてしまいました。前半のいくつかの下品ものはいつもどうりに「よしよし。」と言う感じにほほえましく読み終えたのですが、後半の作者の最近得意の時間ものに関してはなんとも上手にまとめてあるなあ、と感心してしまうものがありました。まあ、どっかで読んだような話なのですが普通に面白かったです。


時間モノ好きなんです、「リプレイ」とか「マイナスゼロ」とか「夏への扉」とかフィニィの短編とか梶尾真治さんとか、小松さんとか筒井さんとかも昔はたくさん書いてたのにねえ。
どんなに大人になってもぼくらはドラえもんの子供さ!


「殺ったのはだれだ」もばかばかしくて良かったです。これも似たような話を読んだ覚えがあるような気がするのですが蘇部さんの別の作品かなあ。でもおもしろかった。「わはは」と笑いました。


新年一発目からこんな本紹介していてこの店は大丈夫なんでしょうか?あんまり大丈夫じゃなさそうですねえ。


でもまあ、古本浪漫堂は勝手に蘇部健一を応援していきます。現在は「木乃伊男」とノベルズ版「動かぬ証拠」「六とん3」が平置きしてあります。早い者勝ちです。


ではまた。