青春貴族さ俺たちは

まあこの時期は買取が多くてオオワラワです。
この地域でようやく古本屋として認知されてきた気がします。持ち込まれる本もうちのお店をわかっていてくださるラインナップが多くてうれしい限りです。


五十嵐貴久「1985年の奇跡」が激しくおもしろかった。

1985年の奇跡 (双葉文庫)

1985年の奇跡 (双葉文庫)

弱小やる気なし野球部が、一人の天才ピッチャーの加入で大躍進!なんてものすご使い古されすぎなお話だったりするのだけど、まあそういうのは嫌いじゃないから許可します、と言った感じで中盤まで読んでったらドギモを抜かれました。まあ抜かれ過ぎでゆるゆるガバガバのドギモですが。


会話のセンスが抜群で笑えます。ラストも泣けるやら笑えるやら。
軽く読めて笑えて後味の良い、今の季節にピッタリのオススメの一冊です。


ここいらのケータイ以前、ファミコン以降が舞台の青春小説と言うのは意外に書かれていないのではないでしょうか?
石坂洋次郎から涼宮ハルヒまでおいしくいただく自称青春王のこの私が思いつくのも大槻ケンヂさんの「グミ・チョコレート・パイン」ぐらいだったりします。こちらもオススメですが。


しかしこのラストのヒロイン的な少女とのやり取りはつい最近すごく似たものを読んだ気がするぞ。なんだったかなあもやもや。まあベタベタなんでなんぼでもありそうな胸キュン的な遠いアレなんですけどねえもやもや。


ではまた。