ぼくのミステリ(?)な日常

先日のこと。


常連の小学生君が久しぶりにご来店。
彼は『アレクサンダとぜんまいねずみ』は良い絵本だよね、という会話で盛り上がって以来のおなじみさんです。


「あの本ないの?あの変な古いマンガ」
なんだろう?前に見せたボロボロの昭和40年代の少年マガジンかな?
「ちがう、そんな大きな本じゃなくて、表紙に自転車に乗ったおばさんの絵が描いてあるの」
自転車に乗ったおばさん?サザエさん?違うの。じゃあ、もう少しヒントちょうだい。
「えーと、ボロボロで古いけど、きれいで、でも茶色くなってて」
むずかしいヒントだなあ。ボロボロなのにきれいってなんだ?わからないけど売れちゃったかもね。
「でも、これは珍しいけど売れないと思うって言ってた」
ああ、私が言ってたんだ。よく覚えてるねえ。私は全く記憶にないのに。


結局なんだかお互い納得いかないまま、少年は別の絵本を買ってしょんぼりと帰って行ってしまったのですが、古本探偵浪漫堂としてはこの謎をこのままにしておくわけにはいかない。


売れないと言っていたというのなら、どっかその辺に積んであるのかも、そんなタワーはアリ塚のようにありますうちの店。あちこち崩しながら探しているうちに・・・


ああ、なるほどっ!これか!


少年は大きな勘違いをしていました。
そしてその勘違いがこの大きな悲劇を引き起こしてしまったのです。


もう、わかりましたね。この事件の真相が。
謎を解く鍵はすべて示されています。
そしてこの謎を解き明かすのはあなたです!



いや、絶対わからないって。示されてないし。
とりあえず少年の勘違いを訂正。


・表紙で自転車に乗っているのはおばさんではなくおじさん。
・マンガではない。
・そもそも子どもが読みたいと思うような本では全くない。


この事実がわかったところで、答えられるのはたまたまこの本を持っていた人しかいないとは思いますが、無駄に謎を抱えたまま次回に続く。


万が一わかった方がいらしたら、敬意を表してこの本を差し上げます。こういった問題はネットを駆使してもむずかしいと思いますし、わかったところで「へー」で終わるとも思います。あともらってもうれしくないかも。


ではまた。