重松清「くちぶえ番長」

夏休み!親子連れが増えているのが楽しいです。

くちぶえ番長 (新潮文庫)

くちぶえ番長 (新潮文庫)

重松清くちぶえ番長」
タイトルもいいなあ。あっという間に読んでしまいましたが、もう涙腺ゆるみっぱなし。弱いんです、こういう話。


ストーリーは省きます、よくある話です、少年少女の友情物語であり、ダメダメな男の子の成長物語。

主人公と番長の別れは、プロローグの時点で提示されているので、どんなに楽しいエピソードもそこへ向かって進んでいくのがせつない。小学生の時なんて、普通に毎日が同じように永遠に続いていくような気がしていたもんなあ。


クラスでやたらと問題が起きますが教師の影は薄いです。確かに子供視点で見た場合、それは正しい気がします。あのころは何があっても自分たちで解決しようとしていたなあ。よく学校帰りに公園や校庭で友達同士「どうする?」「どうする?」なんて話し合っていたのを思い出しました。


絶品の夏休み文学です。こころが小学校に戻ってしまい帰ってきません。朝のラジオ体操に行ってしまいそうです。


思い出すとまだ泣けてきてしまいます。<泣きたいときはくちぶえ!>なのです。


ではまた。