「血とばらの悪魔」

この時期になるとスーパーで売り始める甘酒キャンディーがお気に入りです。


高階良子「血とばらの悪魔」(原作江戸川乱歩「パノラマ島奇談」)

「パノラマ島奇談」は非常に趣味性の高い作品であると思っています。乱歩が書きたかったのは奇怪なパノラマ島というオブジェの描写であり、それに魅せられた男、つまりは作者自身の狂気であったのではないでしょうか?ラストのあっても無くてもいいようミステリ的結末もそれを表しているような気がします。


乱歩の短編の中では比較的知名度の高いこの作品ですが物語としてのおもしろさはいまいちであると私は思っています、いや大好きですが。


で、このマンガですがそういう意味では良く出来ている気がします。やや描写が綺麗過ぎるきらいはありますが、乱歩のエッセンスは強く感じられます。ラストも変にひねっていない分だけ、むしろこちらの方が良いと思われるぐらいです。


「孤島の鬼」のマンガ版も描いているそうで、ぜひ探して読みたいと思います。これも男の浪漫、パノラマ系ですよね。高階さんも好きなのかなあ。


ドラマ「ガリレオ」はひねったあげくつまんなくしちゃった感じでした。福山くんはともかく草薙刑事はひどいよなあ、イメージが・・・。
先入観なければ楽しめるのかもしれませんが。


ではまた。