いろいろ本

なかなか雪が積もりませんなあ。

逃亡くそたわけ (講談社文庫)

逃亡くそたわけ (講談社文庫)

昨晩眠れずに枕元に積んである未読の本の中からに手にとって読み始めた「逃亡くそたわけ」
これがおもしろく、ますます眠れなくなってしまったのですが。


糸へんに糸の絲山さん、前々から気にはなっていたのですがお初でした。
お話は軽くいかれた二人の男女の精神病院からの逃亡劇、なのですが、せまりくる追っ手もなければ、たいしたピンチもありません、「しかぶった」くらいです。
九州を車で縦断するロードムービーのような展開です。主人公の博多弁がイカシてます。
逃亡者なのに南へ南へ逃げます。名所を観たり、名物(いきなり団子とか)を食べたりしながらなんともおかしくもおかしい。本人たちは割りとまじめに必死なのですが・・・。


スリルもサスペンスも謎解きも恋愛ごともたいした変化もないのに、なぜかまったり読んでしまい、気が付くと読み終わっていました。感動などかけらもありませんでしたが、軽い爽快感が残りました。良い本です。


こういう読書も好きです。映画にもなってるそうですがわかるなあ、映画にしたくなる気持ち。


「レーン最後の事件」も読んでおります。こちらもまだ半分程度ですが期待を裏切らないおもしろさです。ペイシェンスの尻軽具合にサム警部同様、胸を痛めつつ読んでます。


ではまた。