100万人が泣いたあの本を読もう!の巻

寒いのです。灯油はもう買う気はないので店の中でジャケットなんかを羽織っていますがなんだかなあもう。

最近はあまり物語を読む気がせず、三谷幸喜さんのありふれた生活シリーズや、大森望さんと北上次郎さんの対談モノなど軽いものでお茶を濁しています。北上さんが私の読んだものと同じ作者のケータイ小説に対して、文章でも伝わるほど激しく怒りまくっているのを読んでこちらも激しくほっとしました。
この人の書評は、とにかくオレは好きなんだケチつけんじゃねえと言う感じがステキです。大森さんはもうすこし大人ですが、そんな二人の掛け合いがまたおもしろい。


なんだかんだ言いながら読み終えてしまった小森健太郎「大相撲殺人事件」はうーんな出来。
いや、最後まで読み終えたんだからつまらなくはないんですが、もっとはじけたつくりを期待していました。トリック自体はわりとはじけているのですがこの人はまじめな人なんだろうなあ。
ヨコジュンとか田中啓文とかに書かせたらおもしろいかも、これだけステキな設定があればオチなんかダジャレでいいよもう。
この人の「ローウェル城の密室」はあちこちでぼろくそに言われていますが私はおもしろかった。あのトリックは苦笑いでしたがアリでしょう。


その他、歌野晶午さんの「家守」これおもしろいのにあまり話題にならなかったような気がしますとか、奥田英朗さんの「町長選挙」おもしろいけど伊良部のキャラクターも慣れてきちゃったなあなどなど短編をあちこちつまみ食いしたりなんだかパッとしない本読みの日々。


そうそう常連のお客さんが「話題だから買ってみたけど一章読んで読む気なくした。店長さん、読んで中身だけおしえて」と言ってあの「ホームレス中学生」を持って来て下さいました。

ぱらぱら読んでみると、ああこれはゴーストではなく本当に本人が書いたのかも知れんなあ、確かに文章はひどいです。まともな本読みなら読む気なくすと言うのもわかります。
が、しかしこの間の「アレ」に比べれば全然読めます。よござんす!読みましょう。


まあ、何も期待せず。


ではまた。