森博嗣「封印再度」

封印再度 (講談社ノベルス)

封印再度 (講談社ノベルス)

森博嗣さんは「すべてがFになる」を読んだ上であまり自分にとってピンと来ず、新書の「臨機応答・変問自在」を読み、ああ、この人とは友達になりたくないなあ、と思ったところで(本自体はとてもおもしろく二度読みました)「F」のシリーズも読まなくて良し、と決め付けていたのですが、この本の内容紹介に激しく惹かれてしまい読み始めました。以下その全文です。


岐阜県恵那市の旧家、香山家には代々伝わる家宝があった。その名は「天地の瓢」と「無我の函」。
「無我の函」には鍵がかけられており、「天地の瓢」には鍵が入っている。ただし、鍵は「瓢」の口よりも大きく、取り出すことができないのだ。五十年前の香山家の当主は、鍵を「瓢」の中にいれ、息子に残して、自殺したと言う。果たして、函を開けることが出来るのか?興味を持って香山家を訪れた西之園萌絵だが、そこにはさらに不思議な事件が待ち受けていた!


補足すれば、「天地の瓢」は陶器のような素材の首の長い壺で、言い伝えでは壺を壊さずに鍵を出さなくてはならない、と言うことだそうです。


なんとも惹きつけられる謎ではありませんか!最後まで読めばこの謎が解けるのであれば読みますとも、否、是非読ませてください。まだ冒頭の数十ページしかしか読んでいないのでひとまず、今のところ私に思いつく解決法を挙げてみます。


・なんか壺が柔らかくなる、チンするとか、お湯につけるとか。
・実は壺自体が鍵になる。
・鍵の方が柔らかくなる、お湯を入れると形が変わって細くなってつぼの口から出るとか。(形状記憶的ななにか)
・なんかトポロジー的な話になる、よくわからないけどほら取れた。
・とんちで出す。壺を割っておいて割ってないとか言い張る。橋を渡ってません、真ん中ですみたいな。


やたらと理屈っぽく、非常に合理的な森先生ですから、私なんかが思いつくはずも無い、激しく納得できる解決を見せてくれるはずです。ものすごく楽しみです。


唯一気になる点はノベルズ版の表紙の壺が、実際の文章に出てくる「瓢」の姿とずいぶん違うことです。まさかこれもひっかけなのか?ミスリードされているのか?壺なんて本当は無いのか?世界は象の背中に乗っているのか?


ではまた。