「ドゥームズデイ・ブック」読了

読みましたよ。下巻は早かったなあ。

作品が作品だけに何を書いてもネタバレになりそうなんで書きづらいですなあ。
少なくとも、前回の日記のラストに書いたことのなんと的はずれな事か。すでに読了済みの方であれば、「あーあ・・・」って思ったでしょうなあ、あの日記見て。つまりはなんとも予想外の展開でした。


話自体はとてもシンプルなんですよねえ。なんですが、世界名作劇場なんぞは入る隙も無く、展開は超リアル、タイムパラドックスは起きないって言う設定が最初から示されているように、SF的要素もあまりおもしろさには直結していない気もしました。


ものすごく、物語に介入したくなるお話でした。怒涛のごとくキブリンちゃんを襲う超シビアなトラブルに、もう俺に出来ることは読むことだけなのか?と、もどかしくなり、月並みですがページを繰る手が止まらず、読了後は大きなため息をついてしまいました。


いやあ、しかし、いろんな意味で日本的土壌からは生れない作品のような気がします。どうやってもバカ売れしたり、映画化、ドラマ化とか考えられる作品ではないですなあ。(いや、上巻読んでる間はそれもありかと思っていましたが・・・)

でもおもしろかったなあ、単純に本を読んでいる時間のしあわせ度の高い、つまりは読書満足度の高い傑作です。
感動とか技巧的どんでん返しによる興奮などはあまりありませんが、超が付くほど巧みな描写力によるキャラクター没入度(萌え?)は高く、没入すればするほど後半の展開による衝撃は大きいです、大きかったです。


次は何を読もうか。


ではまた。