読んだり観たり

オリンピックが終わってしまった。


道尾秀介竜神の雨」
毎度なんとなく違和感を積み重ねつつ読み進め、後半その違和感を回収して回るパターン。
それ自体はおもしろくないことは無いのだが軽く社会派的な部分を入れてきたり、いい話的な要素を盛り込んでくるのが鼻に付く。トリックに特化してしまえばいいのに。そういう意味では「猿の眼」の方が楽しめたな。


金城一紀「対話篇」
この作家さんは読むのは初めてだ。初期の村上春樹を思わせる雰囲気。現実感は無いが会話に味がある。春樹ほどぶっ飛んでいないのでおっさんが読むには違和感があるが若者に人気があるのはわかる。
今思いついたが初期春樹作品の独特の雰囲気は、あれは佐々木マキの役割も大きい。なんだかピッタリ過ぎるのか、そう思わされてしまったのかも今ではもうわからないが。

閑話休題、最後の話には不覚にもくるものがあった。ラストのせりふがいい。
小説にもいろんなのがあるし、なんだかんだ現実もいろいろ面倒くさいが、私は世界を肯定できる物語が好きだ。
世界は肯定されるべきだ、とオリンピックの閉会式を見ていてもう一度思った。ああ、世界といってもそういう意味ばかりではないけれど。


なんちゅうかほんちゅうか。ぽんちゃんたちが笑ってたからもういいや。
皆さんお疲れさまでした。4年後にまたあいましょう。オリンピックの話です。


とりとめ無さ過ぎ。


ではまた。