古本の神様この人でしょうか?

ここ最近、ウチの店に本を長いこと選んでくれているお客さんが増えてきてくれて、店主としては全くうれしい気持ちでおります。


自分が古本屋に行った時のことを考えても、なにかおもしろいものは無いか?気になるタイトルは無いか?と、本棚の隅から隅まで見落としの無いよう、舐めるように目を光らせております。そんな風にして自分だけの一冊を見つけるところから、もう読書は始まっていると思います。ちっぽけなうちの店でもそこまで一生懸命探していただけているのかと思うと見の引き締まる思いです。
何も見つからない場合もあるでしょうが、それ、でも、楽しんで、くれていれば良いのだけれど、あー、うー・・・。


まあ、いろんなお客さんがいますから、皆が皆そうだというわけではありません。ある程度御歳を召した常連のお客さんになりますと、入り口からまっすぐ歩いてきてカウンター前の一つだけある椅子に腰かけ、私がその人にあった本を何冊か指名し、その中から選んでもらう、という方式を取っておられる方もおられます。これはある程度お客さんの趣味をこちらが把握してこそ出来るワザ(?)です。


仕入れの段階で、この本はあのお客さん向けだ、とよせておくこともあります。いらっしゃった時にそれをお見せして買っていただける確立は6割ぐらいでしょうか。それ、ビンゴなんだけど持ってるわ!なんてこともよくあります。


先日、朝から絵本の買取がありまして、たくさんの良い状態のおもしろ本を仕入れることができ、ほくほくしておりました。
その中に一冊、これはあのお客さん以外ありえない、というものがあり、よせておこうと思っていたところにその方がご来店!
気に入っていただき、見事にお買い上げということがありました。
月に一度来るか来ないか、という方でしたのでこれはまあ気持ちの良い天の采配。
古本の神様も粋なことをなさいます。


今日のあなたの古本運は絶好調!

ずっと探していた素敵な彼と偶然出会えるかも!
ラッキーアイテムは講談社文庫のハンプティダンプティのしおり。
ラッキーカラーはヤケたちくま文庫のうす黄色。
はずかしがりやの彼は棚の中じゃなく、まだ整理さていない横積みの本の中に隠れているかもしれないから気をつけて探してね。


ではまた。