闇にかくれて浪漫堂

ここのところ毎晩お客さんに借りたアニメ『妖怪人間ベム』のDVDを観ております。


子どものころ夏休みのこどもマンガ劇場はこれとルパン3世とバビル2世を順番にやっておりました。


やたらと怖かった思い出はあるのですが、中身は何も覚えていませんでした。
ベロが毎回「おいらベロってんだ、怪しいものじゃないよ」って言ってた気がしたのですがその台詞は出てきていませんし、ベラも「ベラのムチは痛いよっ!」て言いません。おかしいなあ。


作画が雑でいびつにゆがんでいるカットが多く恐怖を倍増させています。毎度ベロが妖怪的なものに追われてピンチに陥るとベラが瞬間移動で助けに来たりするのですが、いやいや見た目も狂気じみた笑い声もベラの方が怖いよって思います。


しかし、3人の妖怪人間のキャラクター付けは見事です。狂言回し的に怪奇事件に巻き込まれるベロと、奇声をあげながらサディスティックにムチを振り回し悪人に容赦しないベラ、その2人を時にはたしなめ、時には手を貸し、絶対的な強さとリーダーシップを行使するベム。実際の親子以上に信頼しあう3人の姿は感動的に美しいものがあります。


こんなにがんばってるんだから早く人間になれるといいのになあ、と当時と同じことを思いながら観ています。最終回人間にはなれなかったことをおぼろげに覚えてはいるのですが。


視聴率は良かったそうですがグッズ展開がうまくいかずに、短期間で打ち切りになってしまったそうですがわかります。ベム、ベラ、ベロ人形なんて部屋に置いておいたら夜中に動き出しそうですし、妖怪人間スナックは何かヤバイもん入ってそうって思いますもんあのオープニングから。


今もあの3人は旅を続けているのかもしれませんなあ、人間になることを夢見ながら。


いつかはあなたの住む町に・・・、いやアニメが違うけど。


ではまた。